ディテールチェック:(5)外装・下回り
前ドアヒンジの拡大写真です。しっかりした造りのヒンジが使われていることがわかります。ドアは半開,全開の2段階で止まります。
開口部の拡大写真です。開口部全周はボディ側,ドア側の2重のシーリングになっています。さらにドア下端部が90度折り曲げられて,閉じたときにボディ側にはまり込むような構造になっています。ボディ側開口部の下部は樹脂プレートで覆われています。
ドア上辺もゴムで縁取りされる形になっています。ただ,このゴムは簡単にめくることができます。めくったところに接着剤の跡が見えるので初めは接着不良かと思いましたが,ショールームで他の車を見ても同じような構造になっていました。どうしてこういう中途半端なことになっているのか不思議です。
リアフェンダー内側には植毛処理がされています。毛足の短いフェルトを敷き込んだような感じです。同様の処理がアウディA4にもみられました。遮音には効果を発揮するものと思われます。また,リアタイヤの前側には短いフラップが装着されています。空力を考慮したものでしょうか?
ベンツといえば3本矢マークですが,ボンネットのマスコットはある程度前後に動くようになっています。さらに,一定以上の力が加わると外れるようになっています。安全を考えるとボンネットに突起物はないに越したことはないのでしょうが,かといって廃止するわけにもいかないでしょうし……ボンネットの裏側からペンチでつかんで捻ると外すことができます。
給油口の拡大写真です。フタを閉じているバネがキャップ置きと共用になっているという巧妙なデザインに感心しました。フタには荷重別の空気圧表とタイヤ,ガソリンの指定が貼り付けられています。面白いのは,使用できるタイヤメーカーがブリジストン,コンチネンタル,ダンロップ,グッドイヤー,ミシュラン,ピレリの6社に限定されていることです。ヨコハマやトーヨーは装着できないんですね……
ジャッキアップ箇所には樹脂製の「受け皿」がついています。この部分とジャッキがピタリと嵌まり込むようになっています。これまでのようにボディサイドの蓋を開けてはめ込む方式から変更されたようです。
底面はエンジン下部からリアアクスルまできっちりカバーで覆われています。空気抵抗軽減には有効でしょう。ただ,オイル漏れなどを起こした場合には気がつくのが遅くなるかもしれません。ATFは無交換指定ですが,いちおうドレンボルトは装備されているのがわかります。
ブレーキ部分です。CクラスはAMGを除いて前のみベンチレーテッドディスクとなります。また,パーキングブレーキはドラム内蔵タイプです。キャリパーは前後ともトレーリング配置,メーカーは前ルーカス/後アーテです。なお,04モデルから後はルーカス製に変更されたようです(前は未確認)。
フロントサスペンションです。左の写真では強いキャスターがついているのがよくわかります。整備書の設定値は10度45分±30分です。キャスターが大きくなると直進性の点で有利になりますが,ハンドルが重くなったりタイヤが偏磨耗しやすくなるなどのデメリットもあります。マメなローテーションが必要かもしれません。右の写真はリンク配置を示したものです。「3リンク」とメーカーは呼んでいますが,ストラットの一変形であることがよくわかります。手前のロアーリンクはアルミ製のようです。
リアサスペンションです。20年ほど前に190Eに採用されてデビューした「マルチリンク式」が踏襲されています。上側2本,下側3本の計5本のリンクで位置決めをおこなっています。同一平面上に配置されているリンクはないため,配置は非常に複雑になっています。こんなものよく考え出したものだと感心してしまいます。ただ,最新のEクラスではリンク数が4本に減り,配置もやや単純化されたようです。写真1枚ではちょっとイメージしにくいので,角度を変えて撮影したものを掲載してあります。